ミニマリストの小宇宙

ミニマリストの小宇宙

minimalist's microcosm

essay

夢で見た美味しそうな食べもの

知らないけれど知っている。 夢に出てくる場所はたいていそうだ。 どこかの最上階にある、エスニックなダイニングバー。 客は若い女性が3~4人。 東南アジア系の男の子がひとりで切り盛りしている。 わたしは客ではなかった。 じゃあ何だったのか、という…

付録のバッグはなぜ魅力的に見えるのか?

ホタルイカには2つの目玉が飛び出ている。わたしはこれがわりと好きである。 どうやらこれはジャガ芋の芽であるとか、もやしの髭であるとか、海老の背ワタであるとか、そういった類のものらしく、可能な限り取り除くことが望ましいとされている。たしかに、…

ウチに来ても何もないよ。

またか。 どんなに恐ろしいことも、2度目となると多少は冷静でいられるようだ。 前にも一度同じことがあった。 換気扇の中に誤って入ってしまった鳥が、出られなくなってもがいている。 そんなにウチの換気扇は魅力的かね? 前のときは、どんな生き物がどこ…

つまらない飲み会の楽しみ方

最近、面倒なことからも意味を見出せるようになっている。 例えば会社の飲み会。 以前は時間の無駄としか思っていなかったのが、最近では自分なりの楽しみ方を見つけた。 話が合わない人の話こそ聞く、ということだ。 本もネットも好きなものばかり読んでい…

あの頃オレンジレンジが好きだと言っていた彼女らは今何を聞いているのだろう

(去年の10月に書いた記事です) 「好きなアーティスト」を聞かれて、その当時一番人気のあるメジャーアーティストの名を挙げていた、誰の周りにもいたであろう彼女たちの話。 わたしは好きなアーティストを聞かれると困る。好きでもないアーティストの名を…

インターネットで生き方を調べる

「インターネットで生き方を調べる」 「行き方」の誤変換でできたこの一文に思わず手を止めた。 今はそういう時代なのかもしれない。 わからないことはなんでも検索エンジンに質問。それ以外の方法なんて知らない。 それにしても、「生き方を調べる」という…

電子マネーで香典を出す日

電子マネーで香典を出す日は来るか。 通夜の席でそんな不謹慎なことを考えていた。 結婚のご祝儀などはまだハードルが高いが、もう少しラフなもの、出産祝い、入学祝い、就職祝いなどでは、お祝いにギフトカードを送ることにそれほど違和感はない。入学祝い…

コーヒーは冷めていく過程を楽しむものである

「コーヒーというのは、冷めていく過程を楽しむものだよ」 店はあか抜けないが、すこぶる美味いコーヒーを出す喫茶店だった。 わたしは熱いコーヒーが好きだ。 冷めたコーヒーなんて飲む気がしない。 酒も煙草もやらないわたしの唯一の嗜好品が、熱いコーヒ…

人工知能よ、はやく私の仕事を奪ってくれ。

酒の席で、将来どんな世界になるのか、という演説を聞いていた。 人工知能がどうこうで、今の仕事はなくなって、理系じゃない人間は食えなくなる、というのがそのストーリーであった。 わたしはこの手の話に全く危機感を感じない。 仕事しなくていいなら最高…

藪医者

欠損も、空白も、私から失われたものではなく私の持ち物なのだ。 (赤坂真理「コーリング」) 世間ではポジティブであることが善とされ、やたらともてはやされているが、わたしは劣等感とか焦燥感とか嫉妬とか羨望とか後悔とか、そういう重苦しい、ネガティ…

待ちわびた「退屈」を噛みしめる

ずっとずっと退屈に憧れていた。 わたしはなぜだかいつも忙しい。 スケジュールはスカスカ、実際には忙しいことなど何もないのだが、いつも何かしらの「やるべきこと」に追われている。 やるべきことと言っても、自分でそのように思い込んでいるだけなのだが…

パン屋は実際のパン以上にいい匂いがする

パン屋というのはたいへん魅力的ないい匂いがする。わたしはぜひともその「いい匂いのパン」を買って帰りたいと思うのだが、肝心の「いい匂いのパン」が見つからない。 おそらく存在しないのだと思う。あれはきっとパンの匂いではなく、「パン屋の匂い」なの…

ポーランドの鯉

わたしがまだ小さい頃、庭の池には鯉がいて、だからわたしには鯉は特別な生き物だった。人間以外ではいちばん身近な生き物。そしていちばん遠い生き物。絶対的な他者。水のなかに、別の世界にいる。彼らと目が合うことはない。わたしは別の世界を上から眺め…

どうしようもなく自由だ

自宅のパソコンがインターネット接続を失ってから10日以上が過ぎた。わたしの心は穏やかだ。 とても充実しているので、パソコンが使えないことの不自由さなど感じる暇もない。ここ数日はとにかく文章を書いている。「モーニングページ」というワークがあるの…

換気扇の中の鳥

部屋の中に何かいる。 その日は朝から騒がしかった。 強い風に建物が揺さぶられるような振動。 激しい羽音。 考えたくはなかったが、そうとしか思えなかった。 ロフトは死角になっているから、そこに鳥か何かが飛んでいるのだろうか? 窓は閉めていたから、…

冷え性アピールの女

「自称冷え性」の人が少し苦手である。 冷え性であることは辛いだろうし責めるつもりははい。 そうではなくて、「わたし冷え性なのー」ってアピールしてくる人。 他人がどれくらい冷えを感じているか知りようがないというのに、どうして自分は人よりも冷えや…

捨てて後悔したものは何もない/人は後悔を重ねて生きていく

捨てて後悔したものは何もない あー、あれ捨てなきゃよかったなー、なんて後悔することもあるかもしれませんが、長い目でみればたいしたことないです。 そういうときは、「これは10年後にも重要な問題だろうか?」と考えるといいですよ。 何かの本で読みまし…

みかんの皮とふきのとう

幼い頃、はじめて憧れた「大人」は、みかんの皮をきれいに剥いた。 私のは皮がつながらずボロボロと細かくちぎれた。 どんなにがんばっても、その人のようにひとつなぎに剥くことができない。 大人になったら、できるようになるのだろう。 当時の私にとって…

7万円の服を買ってクラクラしている

訃報を聞いて真っ先に思うことが、香典はいくら包めばいいだろう、であったのはおそらく恥ずべきことなのだろう。 故人は私にとって会社の上司にあたる。 私は、故人にはお世話になったと思う。 しかし悲しみはまだ感じることができないでいる。 訃報は突然…

物流の20年。「サン宝石」から「Amazon Prime Now」まで

半日ちょっとでAmazonから荷物が届く社会は狂っている - シロクマの屑籠 私と同世代の女性は、「サン宝石」をご存知の方も多いだろう。 初めて「通信販売で買物をする」という経験をしたのは小学生のときだ。 まだネットショッピングなどというものはなかっ…