ミニマリストの小宇宙

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minimalist's microcosm

【グッドデザイン賞】と【モンドセレクション】

 

 

グッドデザイン賞とは

 

「グッドデザイン賞」は、1957年に旧通商産業省によって設立された「グッドデザイン商品選定制度」(通称 Gマーク制度)を継承する、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。グッドデザイン賞は単にものの美しさを競うのではなく、産業の発展とくらしの質を高めるデザインを、身の回りのさまざまな分野から見いだし、広く伝えることを目的としており、世界でも有数の規模と実績を誇るデザイン賞として、国内外の多くの企業やデザイナーが参加しています。

グッドデザイン賞 | Activities | 公益財団法人日本デザイン振興会

 

産業の発展とくらしの質を高めるデザイン、ということで、サービスやビジネスモデルなど「無形」のものも対象になります。

 

グッドデザイン賞選考の流れはこんな感じです。

 

応募する。つまり自薦です。応募しなければ、どんなにいいデザインでも対象外。

(なぜ似たような商品があるのに後発商品のほうが受賞しているのか? というのは、この点に起因します)

  ↓

書類審査

・一時審査料 対象1件につき10,800円

  ↓

実物審査(展示。建築物を出品する場合、模型やパネルで審査。)

・二時審査料 対象1件につき59,400円(展示スペース追加1小間:18,360円)

  ↓

合格すると「受賞」となり、Gマークの使用権を与えられます。

ただし、Gマークの使用には別途「使用料」が必要。

・受賞展出展料 対象1件につき基本出展料124,200円(その他展示内容により料金が異なります)

・受賞年鑑掲載料 対象1件につき32,400円

・Gマーク使用料(使用を希望する受賞者のみ・任意)下表参照。

 

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受賞年度内に4年間分の使用を一括して申し込む場合のみ、4年分の使用料から25%割引とします。
受賞後5年目以降の受賞対象のGマーク使用料は50%割引とします。
受賞後10年目以降の受賞対象、およびロングライフデザイン賞受賞対象のGマーク使用料は無料とします。

2015年度グッドデザイン賞 | 応募とGマーク使用 | Good Design Award  より)

 

グッドデザイン賞は、「世の中のすばらしいデザインを選んで表彰する」という賞ではなく、ロゴマーク使用料ビジネスなのです。応募して、認められればロゴマークを使用できる。

応募総数のうち、およそ3分の1が受賞しています。

ずいぶんいい商売だな、と思われた方もいるかもしれませんが、審査員を集めたり、会場を借りたりするのもタダではありませんし、グッドデザイン賞がここまで認知され、評価されるまでにはかなりのコストがかかったでしょうから、ある程度の使用料は当然かと思います。

また、大規模な広告を打てない小さな企業にとってグッドデザイン賞受賞は大きな広告効果が期待できる絶好の機会です。(それなりにコストはかかりますが、TVCMなどに比べればはるかに安くすみますね。プレスリリースも採用率高くなると思います。)

なかなか「グッドデザイン」なビジネスモデルです。使用料ビジネスだといって批判するつもりはありません。どんなにいい活動でも、持続するためには資金が必要です。

ところでひとつ思ったことがあるのです。 

「モンドセレクションも似たようなものかも?」

「モンドセレクション金賞受賞」、お菓子やお酒などによくうたわれていますね。「モンドセレクション」とは何なのか、調べてみました。 

 

モンドセレクションとは

モンドセレクション(Monde Selection)とは食品、飲料、化粧品、ダイエット、健康を中心とした製品の技術的水準を審査する民間団体であり、ベルギー連邦公共サービスより指導及び監査を受け、モンドセレクションより与えられる認証(この組織では賞と表記している)である。

 モンドセレクション - Wikipedia

技術的水準が審査されるようです。「世界に認められた美味しさ」というわけではないのですね。(この組織では賞と表記している)というあたり、グッドデザイン賞とかなり近い予感がします。

 

出品者からモンドセレクション本部に送付された商品に対し、専門家や評論家などが審査を行う。

審査基準の詳細は非公表だが、「味覚」「衛生」「パッケージに記載されている成分などが正しいか」「原材料」「消費者への情報提供」等の項目だといわれている。

相対評価ではなく絶対評価を用いているため、定められた技術水準を満たした商品には全て認証が与えられる。

 モンドセレクション - Wikipedia

名称は「賞」だけど実態は「認証」。すべての応募製品が受賞することもありうる?

 

日本の商品の高品質が認められ8割が入賞している。

 モンドセレクション - Wikipedia

審査基準の予測を見るかぎりでは、むしろ、優秀であろう日本製品のうち2割も入賞できなかったというほうが気になるくらいです。

 

審査料は1製品につき1,100ユーロ、3製品以上ならば3製品目からは1製品につき1,000ユーロ

モンドセレクション - Wikipedia 

1ユーロ136円とするとだいたい15万円ぐらいですね。

 

受賞マークの使用期限は3年間であるが、インターナショナル・ハイクオリティー・トロフィーは授賞年度が記載されている事が条件のうえ、使用期限はない。

 モンドセレクション - Wikipedia 

受賞すると、モンドセレクション創設当時のベルギー経済庁本部を浮き彫りにした受賞メダルを使ったマークを広告やパッケージに使用することができるが、使用期限は5年。ただ、最高金賞を3年連続で受賞すると与えられる「国際最高品質賞」などを受賞すると、永久使用が許可されるという(受賞年を明記する必要がある)。

 「モンドセレクション」って何だ? - 日経トレンディネット

 

3年? 5年? 期限は諸説あるようですが使用料は特にないようです。審査料に含むということかな。民間団体のようですが、ビジネスというよりNPOみたいなものなのかもしれません。 

グッドデザイン賞でも審査料はかかりますが、どちらかというと必要経費のような印象です。受賞者のロゴマーク使用料がメインの収入で、受賞者が多いほうが儲かる。受賞させればさせるほど使用料が入る仕組みではありますが、あまり乱発すると賞の権威がなくなってしまいます。権威を保つためには、バランスが大事ですね。

モンドセレクションの場合は、受賞者が追加で支払う費用はありません。応募して落選した企業も審査料は払うので、応募者が多いと儲かる仕組みです。とくに受賞者を量産するインセンティブは働かないのですが、「一定の基準を満たしていると認証を受けられる」という制度上、量産は仕方ないですね。

 

モンドセレクションは国際的には知名度は低いが、日本国内での知名度は高い。審査対象品の5割が日本からの出品

モンドセレクション - Wikipedia

日本企業はたいへんな優良顧客のようです。モンドセレクションなんかに出品してコストを上乗せしている、という批判も一部ではあるようですが、大企業の広告費に占める15万円は0.1%にも満たない額でしょうから、それで「最高金賞受賞」とCMができるというのはメリットが大きいですね。 

 

まとめ

グッドデザイン賞もモンドセレクションも、一定の評価ではありますが、必要以上にありがたがるようなものではなさそうです。悪いことしてるわけじゃないので、わざわざ避けるようなものでもないですが。 

(間違い等あればご指摘いただけると助かります。)