ミニマリストの小宇宙

ミニマリストの小宇宙

minimalist's microcosm

「捨てるブームに乗ってモノを捨てる」という行為は、流行の服を買うことと本質的には変わらない

 

 

「流行なんて、5年前から決まってるんだよ。だから流行なんかに踊らされるやつはバカだ。そんなものに乗せられて買いまくって、金足りなくて借金して、最後は風俗なんだよ。俺は流行なんて関係ないね。シンプルで上質な服を何枚か買うほうがいいだろ?長く着れるしさ。」

 

50代上司の発言。 一部かなり飛躍がありますが、そこは置いといて。 

私は、その気分こそ、流行じゃないかと思うんですけどね。

ファッション業界は、「流行など気にせず、シンプルで何の変哲もないふつうの服を好む層」が増えると困るんですよ。「高価で上質な服」は売りたいけど、「長く着られるからもう買わない」ではダメなんです。どんどん消費してもらいたいんですから。そのために「流行」なんて作っているんですから。

消費を促すために「流行」を作る。しかし「流行」が作り出すものは「流行」そのものだけではない。もっと重要なものを作る。「流行おくれ」だ。現にこの上司は、「流行りの服を次から次にたくさん買うこと」を「ダサい」と感じている。「シンプルで上質な服を長く着る」という流行によって。

 

ノームコアブーム=「ふつうの服」を「流行遅れ」にする方法

「流行から離脱しようとする層」に対して、「ふつうの服はダサい。オシャレじゃない」と正面から言うのではなく、「シンプルこそ、ふつうこそ時代の気分だよね」ということを言う。つまり「流行」にしてしまうのだ。するとどうなるか。次の流行が来たときには、「ノームコア」は「ダサい」ということになる。「ふつうの服はダサい」などとは一切言わなくても、一度流行にしてしまえば、あとは勝手に「流行おくれ」になる。

「ノームコアの流行」は、「流行に関係ないふつうの服」を、「流行おくれのノームコアファッション」に変えてしまうのだ。着ている本人の意識は何も変わらなくとも。誰も「流行」から逃れられない。逃さない。

「ノームコア」は、ファッション業界が主導権を奪還し、世間に「流行」を取り戻すためのの戦略。流行も細分化しすぎて、「今年のトレンドは〇〇!」みたいに単純じゃなくなった。流行がたくさんあるのは何もないのと同じだから、一回リセットしたかったんじゃないかと。

 

ミニマリストブーム=ため込んだモノを吐き出させ、新たな消費を促す方法

ミニマリストブームだって似たようなものかもしれない。どんどん新しいものを作ってどんどん売りたい。しかし家の中はもういっぱいだから、ため込んだモノを吐き出させ、新たな消費を促す。これもリセットですね。「何も疑わずブームに乗る人」たちは、ミニマリストブームに乗ってモノを捨て、その次は「消費ブーム」に乗って大量に消費をする、というわけです。

「そんなにモノはいらない」ことに気づいた消費者であれば、消費ブームになったとしても以前のような消費はしないと思いますが。

 

「捨てるブームに乗ってモノを捨てる」という行為は、流行の服を買うことと本質的には変わらない

捨てるのが流行っているから、ものを持たないことがカッコイイから、と、流行りの洋服を買うように「モノを捨てる流行」に乗っているだけの人は、別のものが流行れば今度はその流行に飛びつきます。

自分で考えることをしなければ、ブームに乗せられて消費をし、捨てるブームで一旦リセットしてまた消費をする、ということをいつまでも繰り返します。

 

自分で考えることが大切

流行に乗ることが悪いとは言いませんが、捨てるのも買うのも、自分で考えることが大切。なんにも疑わずにブームに流されてちゃダメですよ、ってことです。 

経済の観点からは一概に悪いことだとも言えないのが難しいところですが。

 

この記事の真偽は?

ネタっぽく書いてみましたが、全く見当違いというわけでもなさそうだと思っています。

流行ってから理由を後付けすることは容易い。

どこまでが本当でどこまでが嘘か、疑いながら読んでいただけると幸いです。

 

2016年 4月 1日