ミニマリストの小宇宙

ミニマリストの小宇宙

minimalist's microcosm

待ちわびた「退屈」を噛みしめる

 

ずっとずっと退屈に憧れていた。

わたしはなぜだかいつも忙しい。

 

スケジュールはスカスカ、実際には忙しいことなど何もないのだが、いつも何かしらの「やるべきこと」に追われている。

やるべきことと言っても、自分でそのように思い込んでいるだけなのだが。

 

家計簿をつけなければいけないし、積読本も読んでしまわないといけない。

ブログを更新しないといけないし、贔屓のブログもチェックしないといけない。

部屋の掃除もしないといけない。ポッドキャストも聞かないといけない。運動もしないといけない。語学の学習もしないといけない。

 

自ら課した義務と、コンテンツの消費に追われる日々。

これが終われば平安が訪れる、そんな風に思いながらも、興味を惹かれた本を手に取り、積読は一向に減らない。

 

消費に追われる。

もはや「楽しむ」余裕はない。

とにかく飲み込んで消化するのだ。

 

退屈に焦がれる。

読むべき本も見るべき映画もない、ぽっかり空いた退屈。

「ひまつぶし」なんてしてみたい。

ひまだ、退屈だと言って、なんとなくスマホをいじったり、あてもなく出歩いたりしてみたい。

ただひたすらぼーっとして過ごすのも素敵だ。

 

消化、消化。

少しずつだが積読は改善していき、ついにゼロ冊になった。

本はほとんど手放してしまった。未読のものもあったが、未練はない。

贔屓のブログもずいぶん減った。

 

何もない休日、

数日前に古本屋で1冊だけ買った三島由紀夫の小説をめくり、適当なところでやめる。

仰向けに横になり、天井を見上げる。

これが待ちわびた退屈か。

少し違うような気もする。

眼を閉じる。

 

 

・・・悪くない。

このまま眠ってしまおうか。

何をしても、何をしなくても自由だ。