ミニマリストの小宇宙

ミニマリストの小宇宙

minimalist's microcosm

・ミニマリストの小宇宙・

雨のあと

 

 

先日の雨で

避難したほうがいいかもというところまでいきまして

 

実際避難はしなかったし被害もなかったんですけれども

 

避難するかもってなった時にですね

それも 着の身着のまま 今すぐ逃げなければいけないというわけではなくて

自主的に避難をしようかどうかっていうところでしたから

そうなると やはり考えるのは

「何か持って行くべきだろうか」

ということです

 

とりあえず普段使っているリュック

これに何か必要なものがあれば入れていこうという風に思って考えてみたんですけれど

何も思いつきませんでした

 

唯一入れたのがパスポートとか 印鑑とかを入れてる ポーチですね

これだけです

 

これをとりあえずリュックの中に入れて

後は いつも通りというか いつもよりむしろ減らしました

通勤に必要な物っていうのは別に生存に必要ってわけではないですから

 

持っていくものを 入れる というよりは むしろ

持って行かなくていいものを鞄から出したということです

 

とりあえず避難する時にはこれを持って行こうっていうことで 用意しておきました

スマホの充電もしました

 

後になって フェイスタオルも入れました

何に使うということではないんですけれども

なんとなく タオルがあると安心するような気がしたので 

 

 

避難はしなかったんですけれども

やっぱり 一度本気で考えるって言うのは すごく 何て言うんですかね 経験ですよね

 

実際に避難しなくても

なんとなく防災のこと考えようっていうのと

今から逃げるかもっていうのとやっぱり違いますね

 

で思ったのは

特別なものは何もいらないなってことです

 

リュックの容量が余ってるので何か入れようか入れた方がいいのかなって思ったんですけど特に持っていくものないなって 

 

せっかく準備する時間があるのに

これでいいのだろうかって思ったんですけど

でも これでいいんだなって 思えました

 

いざこういう状況に置かれてみると

ちょっといいものとか好きなものとか気に入ってるものとか

全然どうでもいいと言うか

大して必要なものでもなかったな

いざとなれば簡単に諦めがつくようなものにこだわったってしょうがなかったなって

思いました

 

これまでは持ち物の中に序列と言うか優劣っていうのがあったんですね

それは意識してるものもあったし無意識のものもあったと思うんですけど

お気に入りのものとか

特に気に入ってるわけじゃないけど毎日使ってるものとか

これはあんまり好きじゃないけど買い換えるほどでもないから持ってるとか

そういう序列があったんですけど

 

なんかもうそれが一気に崩壊して

自分そのものが圧倒的に 上位に来て

持ち物はもう全部一緒くたになって 下位に行ったという感じです

 

この時の心理状態では

持ち物の中でどれが気に入ってるとかいうのはすごく微々たる問題 と言うか取るに足らないことでした

 

そしてその守るべきもの

優先順位を明確に認識している状態 っていうのは

大丈夫という思いにつながっていくものでもありました 

 

 

 

雨のあと

 

折れた傘の横に

大粒の光をまとった紫陽花が  ますます強く美しく 咲いていて

 

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それは清々しいまでに圧倒的な敗北で

 

人間が自然に 対抗して 何百年も かけて工夫してきた 道具はこんなにも脆く

ただそこにあるだけの紫陽花は こんなにも 逞しい

 

なるほど私の持ち物に 避難するとき持っていこうと思うものがないのも当然だなと妙に納得したりして

 

 

この紫陽花は

私が不安になったり

何か持っていくものはあるだろうかなんて考えている間も

ただただそこに咲いていて

 

壊れた傘なんてまるで関係なく

この雨さえも 自分の糧にする存在

 

晴れやかで清々しい完敗

 

大輪の花が 雨の前より大きく見えたのは

きっと気のせいではない