シンプルライフやミニマリストだと、モノが少ない分、質にこだわるという方が多いのではないでしょうか。
私も昔は「一生モノ」という言葉に魅力を感じました。
「一生モノ」は、高級品(や、高級にみえる商品)を売るときの常套句です。たしかに、いいものは長持ちして、ずっと使えるかもしれません。
でもちょっと待ってください。100円のお皿だって、割れなければ一生使えます。ブランドのお皿も、割れてしまえば使えません。
そう考えてみると、「一生モノ」ってけっこう危ういのです。
それに、一生つかえるものでも、自分にとって一生お気に入りかどうかはわかりません。「いいものだから」は他人の基準です。
世界も、自分も、変化します。20そこそこで、この先ずっと使う品物なんて選べません。(結果としてそうなる、ということはあっても。)
仮に「一生モノ」とよべる品物が存在したとして、これまでの人生には必要なかったもの、なくても生きてこられたものが、購入した日から手放せない必需品になるとしたら?
壊したり失ったりすることを恐れるようになるとしたら?
むしろそんなものは手に入れない、所有しないほうが賢明です。
ほんとうの「一生モノ」は、自分自身です。
自分自身の健康や、経験や、人間関係です。
モノは、どんなにいいものでもモノでしかありません。