モームが好きです
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読んだのは数冊だけですが
自分の中では「好きな作家」のひとり、ということになっています
好きかどうかということには
たくさん読んでいるかどうかということはあまり関係がありません
1冊読んだだけでも「好きな作家」になることはあるし
たくさん読んではいるけれど「好きな作家」として名前を挙げるのはちょっと違う気がする、ということもあります
ただその場合も、「現時点では」ということにすぎません
わたしの「好きな作家」のひとりであるカズオ・イシグロを例に挙げれば、「わたしを離さないで」は楽しく読んだのですが、その時点では「好きな作家」とは思っていませんでした
「好きな作家」になったのは、2冊目に「日の名残り」を読んでからです
「わたしを離さないで」を読んでから「日の名残り」を読むまでの間、
カズオ・イシグロは「好きな作家」ではなく「読んだことのある作家」でした
ですので、今のところ「好きな作家」ではない作家についても、将来的に「好きな作家」になる、ということは十分にありえます
(反対に、1冊目は衝撃的だったけど2冊め以降は単なるバリエーションで興ざめしたとか、年齢を重ねたら昔みたいに楽しめなくなった、とかいうこともあります)
脱線しましたが
わたしはモームが好きなのです
モームの「世界の十大小説」というのがあると知り
入手してみました
小説は楽しくなければならない、読書は楽しみのためにするもの、ということはモームの他の作品からもうかがえる持論ですが、以下の一言はなかなか強烈です
作り物の話を読まねばならぬ義務など、どこにもないのである。
小説など読まない合理主義者ではなく、作家であるモームがこれを言うことに凄みを感じます
この本の原題は「TEN NOVELS AND THEIR AUTHORS」であり
「世界の十大小説」というよりは「10の小説とその作家」という感じの書物です
ですので「絶対に読んでおくべき名作10選」みたいな感じではなく
「モームの読書ガイド」的に楽しむのが良いのではないかと思います
取り上げられているのは以下の10作品です
(リンク先はAmazonです)
この中で読んだことがあるのはスタンダール「赤と黒」のみですが、内容はほとんど記憶にありません
「高慢と偏見」は、途中まで読んでやめています
「嵐が丘」は、買って、積読して、読まないまま手放しました
「カラマーゾフの兄弟」などは読もう読もうと思って幾星霜です
この機会にこれらを全部読んでみようと思います
10作品ですが、長編が多いので、本の「冊数」で数えるとゆうに20冊を超えます
時間はかかりそうですが
気長に取り組んでみようと思います
好きな作家の本は手当たり次第に読みたくなるものですが
あまりそういう読み方をすると
飽きてしまったり興ざめするということも起こります
好きな作家の書いた本だけでなく
その人のおすすめの本や影響を受けた本などを辿ってみるのも良いかもしれません