minimalist's microcosm

ミニマリストの小宇宙

ユニクロの野菜と、「わからないものに投資をしてはいけない」の意味

 

 

 

「知らないもの、わからないものに投資をしてはいけない」と言いますが、

投資の対象について「知っている」「わかっている」というのは、

一体どういうことを言うのでしょうか。

  

 

トヨタやソフトバンクは「知っている」から、聞いたこともないような会社より安心。

というのは、なじみがあるから知っているつもりになっている、わかった気になっているだけだと思います。

  

 

ユニクロを展開する「ファーストリテイリング」については、日本人のほとんどが「知っている」と思います。ですが、あらためて考えてみると、一体ファーストリテイリングの何を知っているのでしょうか。

 

資本金、売上、株価。

こういったことは、「知っているかどうか」というより、「調べる気があるかどうか」という気がします。

 

社内の空気、株主に対する態度、次はどの国に展開するか。 

調べてもわからないこともありますね。

たとえば、公にされている戦略とは別に代表が何を考えているか、ということは、つまるところ本人にしかわかりません。

 

インスタグラムで流行っているアイテムや、ユニクロの製品をどう着こなすべきかということについては、四季報を読んでいる投資家よりもふつうの主婦や学生の方が詳しいと思います。

 

 

ところで、「ユニクロの野菜」をご存知でしょうか。

 

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ユニクロはフリースの大ヒットの後、事業を多角化して失敗しています。

 

当時わたしはこのニュースを見て、愚かにも「ユニクロやらかしたな、もう終わったな」と感じました。その後、フリースを超えるヒットとなるヒートテックを生み出したり、有名デザイナーとコラボしたり、世界中に展開して今のようなグローバルな企業になったりするなどとは、想像もしませんでした。

 

わたしは、日本人のほとんどが知っている「ユニクロ」の、日本人のほとんどが知らない(あるいは忘れている)「アパレル以外に進出したが失敗した」過去を知っています。

 

ですが、これは本当に「知っている」と言えるのでしょうか。

 

ニュースで伝えられる事実を知っていることと、そのできごとの持つ意味や文脈を知っていることとは、全く別ものです。

 

どういう戦略だったのか、引き際は正しかったか、何を得たか。

 

わたしは何も知りません。

 

「やみくもに手を広げて失敗した」と見るべきなのか、「手遅れになる前に撤退の判断ができた」と見るべきなのか、それすらわかりません。

 

 

すべてを「わかる」ことは不可能です。

 

今は国際分散投資が流行りですが、世界中のあらゆることを、すべて知ることなどできません。

 

「わからないものに投資をしてはいけない」というのは、仕組みが複雑な金融商品(当然、その内容は売り手に有利な条件になっているのです)を勧められるまま買ってはいけないよ、という意味だと思いますが、

一方で、自分が買っている金融商品に対して、「わかっている」と思い込むことに注意を促す言葉のようにも感じます。

 

知っている会社。知っている国。

では一体何を知っているのか、と考えると、けっこう危ういものだと思います。

 

それは「わかった気になっている」だけなのかもしれません。