図書館の本っていうのは流動負債だなってふと思ったんです
流動負債っていうのは1年以内に返済期限の来る負債のことを言うんですけれども
図書館の本は
1年ではないにしろ「いつまでに返さなければいけない」というものですよね
それで
借りてる物っていうのは分かりやすいですけど
それだけじゃなくて
全ての物っていうのは負債なんじゃないかと 思ったんですね
(この記事は、会計についての詳しい知識のある方などからすると破綻などもあるかもしれません。ひとつの捉え方として読んで頂けれは幸いです)
「負債」というのは返さなければいけないものです
それに対して
返済の必要がないもの
つまり資本とか純資産とか表現されるものがありますが
ここでは「自己資本」と呼ぶことにします
持っているもののうち、
「自分のものは自己資本」で、
「借りているものは負債」というイメージです
(厳密には、自己資本ではなく、「負債」と「純資産」とするべきかと思いますが)
ものというのは全て返さなければいけないというわけではないんですけれども
死ぬときは持っていけないという意味では
いつかは返さなければいけないということもできますね
図書館で借りた本は流動負債で
自分の本棚に持っている本は固定負債という
そういう考え方もできるわけです
自己資本の方は
これも死んだらなくなるという点では同じなんですけれども
私が重視したいのは自分と不可分であるということです
astudyinscarlet.hatenablog.com
astudyinscarlet.hatenablog.com
例えば 知識とか経験とかそういったものですね
自分自身の体とか体力とかそういったものも含みます
返さなくていいというよりは返せないんです自分そのものですから
負債というのは悪いイメージがあると思うんですけれども
負債が0ならいいかって言うとそういうわけでもなくて
会社というのは負債ゼロっていうことはほとんどなくて
経営のために資金を借り入れてそれによって会社を回していくということで
これは必要なものなんですね
同じく 持ち物ゼロで生きる事っていうのは ほぼ不可能で
生きるためにある程度ものが必要である
それはまあ当然ですよね
企業は負債と資本の両方を使って利益を出していくのですが
人の場合も自分の資産 自分の持ってる資質とか能力とかと持ち物を使って
利益を得ると言いますか 社会的生活をしていくわけです
仕事をしたりとか ですね
ここでですね例えば 自己資本がほとんどなくて
物に頼っている人っていうのもいるわけですよ
これは一般的なイメージとは逆の話になると思うんです
普通は資産家って言うと資産をたくさん持ってるっていうイメージですよね
株や不動産など 利息や配当でお金を生み出す資産を持っているので
自己資本比率が高いような印象を受けると思います
ただこの考え方では逆で
資産家っていうのは自分の能力や労働ではなく自分の持ってるもの
(これは不動産とか 株とか 現金もものに入りますよ)
そういう「もの」ですね
自分そのものではなく自分の持ち物を使って利益を得ているという意味では
自己資本比率は思ったほど高くはないんです
逆にですね ほとんどものはないんだけれども身一つで稼げる人ってのもいますよね
それは自分の知識やアイデアを売りにする職業であったり
話芸とかルックスとか 自分そのものが 商売道具であるという人ですね
今だったらもうそれこそユーチューバーみたいなそんなのでもいいですよ
こういう人達っていうのは 自己資本比率がすごく高い ということができるのではないかと
もちろんユーチューバーなんて
YouTube がちょっと規約を変えたら稼げなくなるような危ういものだし
実際不動産持ってる人は強いですよ
でも 本質的には 自己資本で稼ぐ人の方が 強くあるべきだし
本当にやばいことになったら 強いのはそういう人たちだと思うんです
とはいえ資産家と呼ばれるような人たちは
実際には金融資産だけでなく
経験とか人脈とか勘違いさせる力とかの「自己資本」を持っているのですが
それからですね 負債というのは 借入ですから 利息が必要なんです
支払利息です
厳密には物に直接利息がかかるわけじゃないですけど
コストはかかっています
物を持つことによる手間とか管理のコスト
それは例えば衣替えとかクリーニング代みたいなもので考えると分かりやすいですし
それとは別に所有していることによる思考のノイズというものも相当あります
たくさんの選択肢があるので意思決定が増えることによる決断疲れというものもあります
「これを捨てようかどうしようか」と迷う時間や意志力もコストです
要するに物を持つことはただではないといいますか
持てば持つほど支払利息が増えるということです
astudyinscarlet.hatenablog.com
もちろん物は必要なんですけれども
必要以上に持つことは賢明ではありません
必要以上に借り入れて利息いっぱい払うのっておかしいですよね
それと同じことなんです
もちろん人生のステージによって必要な物っていうのは変わるしもちろん量も変わります
それは当然なんですけれども
一時的に増えることがあったとしても
必要がなくなったらその時点で大すぎる借入額は返済するべきなんです
そうしないと無駄な利息を払わないといけないから
これが本当の借り入れだったら
お金は数字ですからわかりやすいんですけれども
物になると 物のコストっていうのは少し見えづらくなってしまうんですね
利息が何パーセントっていうのに比べると 分かりにくい
だから気づかないうちに 無駄な利息を払ってるというのは 割とよくあることだと 思います
持ち物っていうのは生きてる間だけちょっと借りてるだけみたいな話を聞いたことがあるんですけれども
要はこういう発想ですよね
「借りている」と思っているものは流動負債で
「持っている」と思っているものは固定負債なんです
つまり「すべてのものは負債である」ということです
資本は自分と不可分のものだけで、
持ち物は全部、今借りているだけの負債
図書館の本は返すし
買った本もいつかは手放します
だけど本を読んだ経験とか知識とかは
自分と不可分のものとして残ります
すべてのものは負債なんだと思ったら
細かいこだわりはどうでもよくなって
もっと本質に目が行くようになるような気がします