minimalist's microcosm

ミニマリストの小宇宙

だけどやめられない、だからやめられない。

 

 

 

 

話題の「スマホ脳」を読んだ

 

新しいことを学ぶと脳はドーパミンを放出する。それだけではない。ドーパミンのおかげで人間はもっと詳しく学びたいと思うのだ。

 

食欲、性欲、睡眠欲なら動物にもある

それに対して

学びたいという知識欲は

動物になはい人間の知的な部分、

のような気がする

 

ところがそれは

知的好奇心や知的探究心なんて上等なものじゃなく

食べ物があるときにはできるだけ多く食べる

というのと

同じ理由から来ている

 

情報も食料と同じく

生き延びるために必要だから

だから欲するように進化した

 

情報を欲することは遺伝子に組み込まれた本能で

 

もっと本を読みたい

もっと知りたい

もっと学びたい

もっと知識を得たいというのは

動物的な衝動に従っているだけで

 

つまり

「肩が凝るまでスマホで電子書籍を読み耽ってしまう」ことは

「ケーキバイキングで気持ち悪くなるぐらい食べてしまう」のと

原理的にはほとんど同じなのだ

 

 

私はKindle Unlimitedを使い始めてから

目に見えて読書力が増えた

ひと月で20冊読んだ月もあった

(数ヶ月後には、ついに月40冊を超えた)

 

 

どうしてそんなことができるのか

 

もっと情報が欲しい、というのは

生き延びるためには情報が役立つという生存本能からくる

プリミティブな欲求だからだ

 

情報を求めて次々に本を読み漁ることは

高度に知的な文明人というよりは

ドーパミン実験でレバーを押し続けるラットに近い

脳は新しいものが大好きだ

 

どの本のどの部分に

どんないい情報があるかわからない、

というランダム性も

「夢中にさせる」強力な要因だろう

 

 

皮肉で残酷な実態を暴かれた気分になった

 

だからといって簡単にやめられるものではないが

 

スマホとの付き合い方は

もう少し考えた方がいいのかもしれない

 

スマホ脳(新潮新書)

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